以前映画館で観て、すごく好き!と思ったこの作品
久しぶりに観てみた~。
主観だらけの「好き好きMOVIE」
「英国王のスピーチ(The King’s Speech)」いきま~す。
ストーリー
ストーリーは、吃音に悩むジョージ6世が、言語療法士ローグと共に、吃音を克服していく様と、その間にうまれる友情を描いている、史実に基づいた作品。
と、これだけ書くと、単調な美談ストーリーに思えるね。(笑)
シンプルなストーリーはどう演出するかで作品がつまらなくなるか、良くなるか、はっきり出ると思うんだ。
この作品はめっちゃいい!!
何がイイか!というと・・・
国王になんてなりたくない!というヨーク公(のちのジョージ6世)の悩み、葛藤、幼少期のトラウマという背景や心理描写が心が苦しくなるくらい伝わってくる。
ジョージ6世演じているコリン・ファースの演技が見事。
といっても決して重くならないのは、言語療法士ローグのひょうひょうとした態度と、ユーモアたっぷりの治療方法。そして演出があるからなんだろうね。
ふり幅の大きい女優の名演
ヘレナ・ボナム・カーター演じるジョージ6世の妻がまたいいの。
ジョージ6世が暖かい家庭人だったという背景描写が、この映画の奥行になっていると感じる。
ヘレナ ・ボナム・カーター はふり幅の広い 好きな女優さんの一人。
彼女の悪役が結構好き。だけど、いい妻っぷりも見事。
プロポーズを2回断ったというエピソード、吃音を個性と捉えている。そんな夫を支える素敵な奥さんを演じてる。
つきつ離れつ、はがゆい距離感
劇中で、ジョージ6世とローグが言い争い離れていくシーン。
ジョージ6世のローグに対して認めつつも身分の違いや王族としてのプライドや、乗り越えなきゃいけない様々なことへの恐怖心やら、ごちゃまぜの感情が感じとれて、とても象徴的なシーンです。
ローグにしても「平民に言われる筋合いはない」みたいに言われっちゃったら、どうしようもないよね。
う~ん。辛い。
とはいえ、兄のエドワード8世が退位しちゃって、国王にならざるを得なくなっちゃったジョージ6世
未だ悩みの種の「吃音」
頼れるのはローグしかいない。って尋ねていく。
くっついて、離れて、またくっついて、老夫婦かい!!というこの距離感。
とはいえ、ジョージ6世はかんしゃく持ちで、すぐキレる。
そこをよくわかっているローグの愛きょうと戦略。お主やるな~
なんとも人間味たっぷりに描かれている登場人物が史実の国王を描いてるけどとても親近感が持てるんだよね。
言葉は伝えるためにある
劇中で出てくる、ジョージ6世の「伝えるべきことがある」という心の奥底からの強いメッセージがドーーーンと刺さります。
第二次世界大戦に突入する時代
国民が求めているのは強いリーダーシップと、リーダーの言葉。
言葉は語るためにある。
昨今の失言問題だの、文脈をちゃんと読まないで一文を抜き出して「この発言はどうのこうの」と言い出す様とか、足の引っ張り合いにしか見えない世の中の茶番劇を見てるとね。
そんなことどうでもいいわい!!って思えてならない。
言葉は伝えるため。のツールなんだよね。って改めて実感したよ。
愛が土台なんだな~
英国がドイツに宣戦布告した当日の、ジョージ6世による国民を鼓舞するラジオ演説
ここに辿りつくまでの葛藤と苦難を、ローグと一緒に見守ってきたから、ドキドキしながら「がんばれ!」と応援しちゃんだよね。
スピーチ終了後、ジョージ6世がローグに「友よ」と言ったことに対して、ローグが「Your Majesty(陛下)」と答える場面。
このたった一言のセリフが二人の距離感を表しててなんとも切ないというか暖かいというか、とにかくいいんだよ。
と、決して男性通しの愛情物語ではないですよ。
ジョージ6世とローグそれぞれに家族がいて、それぞれの家族がまた暖かく描かれている。
この作品の土台にながれているのが「愛」なんだな~と感じる作品です。
ローグ役の俳優 ジェフリー・ラッシュ 。以前は気がつかなかったけど、誰だっけ??とずっと気になり・・・
おお~~~。「パイレーツ オブ カリビアン」のキャプテン・バルボッサやないか~い!!
キャラクターとしてのバルボッサも大好きだけど、こんな実力のある演技がベースにあったのね。知らんかったわ!!と新たな気づきでした。
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